ゲムまよちゃん
ゲムまよちゃん
龍が如く極ってリメイクって聞くけど、正直どうなんだろう…?
評価が分かれるみたいだし、買って後悔しないか不安で…。

Himote
Himote
正直に言うと、合う人と合わない人がはっきり分かれる作品だね。
でも「どんな人に向いているか」が分かれば、後悔しにくいと思うよ。

結論からいうと『龍が如く 極』は、PS2版「龍が如く1」を遊んだことがある人ほど評価が上がる“補完型リメイク”です。

当時語られなかった背景が丁寧に補完されており、「なぜそうなったのか?」という疑問にしっかり答えてくれる作品でした。

一方で、物語構成の雑さや複雑さが目立つ場面もあり、ストーリー単体の完成度を重視する人にはやや物足りなさが残るのも正直なところです。

プレイ時間目安:20~30時間
難易度:普通
おすすめ度:★★★★★★☆☆☆☆(6/10)
その他:PS2版『龍が如く1』の補完リメイク作品

良かった点

本作最大の魅力は、過去作で語られなかった“空白”を埋めてくれる点です。

  • PS2版『龍が如く1』では描かれなかった背景が細かく描写されている
  • 要所要所でムービーが入り、物語の流れを把握しやすい
  • 「そうだったのか」「だからああなったのか」という納得感が得られる

特に印象的だったのが、桐生出所後の錦山彰の変化について。

桐生と比べられ続け、上司や部下から軽んじられる日々。
妹を救うために誇りを捨て、すべてを賭けたにもかかわらず、信じていた医者に裏切られ、約束も守れず、追い詰められていく姿。

劣等感、後悔、喪失、自暴自棄。

錦山の豹変が、これらが積み重なった結果としての豹変だと分かることで、錦山というキャラクターへの見え方が大きく変わりました。

単なる“悪役”ではなく、「そうなるしかなかった男」として理解できるようになる。

この点は、シリーズを知っている人ほど強く刺さる部分だと思います。

微妙だった点

ストーリー展開がやや雑に感じる部分がある

  • 唐突に登場する「神宮」という人物
  • 「消えた100億」の辻褄合わせのために無理やり登場した印象
  • 伏線や積み重ねが弱く、展開が急に感じられる

物語全体を通して感じたのは、後半に向かうにつれて話運びが駆け足になることです。

特に重要な立ち位置のはずの人物が突然登場し、「え?この人、今までどこにいた?」と感じる場面もありました。

話が複雑なわりに印象に残りにくい

これは『龍が如く』シリーズ共通の傾向でもありますが、『龍が如 極』でも登場人物や思惑が多く、話が入り組んでいます。

そのため、後から振り返ると「あれ?結局どういう話だったっけ?」となりやすく、結果として、複雑なのに印象に残りにくいという少し惜しい構造になっています。

ストーリーを一度でスッと理解したい人には、少し不親切に感じるかもしれません。

『龍が如く 極』が向いている人 / 向いていない人

向いている人

  • PS2版『龍が如く1』をプレイしたことがある人
  • 錦山というキャラクターを深く理解したい人
  • 物語の「補完」や「裏側」を知るのが好きな人
  • ムービー多めのストーリー重視ゲームが好きな人

向いていない人

  • ストーリーの完成度を最重視する人
  • 話が分かりやすく整理されていないと苦手な人
  • 唐突な展開や後付け設定に違和感を覚えやすい人

総評

  • プレイ時間: 約36時間
  • 難易度: 普通
  • おすすめ度:★★★★★★☆☆☆☆ (6 / 10)
  • その他: PS2版『龍が如く1』の補完リメイク作品

『龍が如く 極』は、PS2版『龍が如く1』で抱いた「なぜ?」を解消するための作品だと感じました。

細かく挿入されるムービーによって人物像が補強され、特に錦山の行動や心情には、強い説得力が生まれています。

一方で、ストーリー構成の雑さや分かりにくさは否定できず、万人に強くおすすめできる作品ではないように思います。

ただし、当時の『龍が如く1』を遊んだ人にとっては、確実に評価が上がる一本。

過去の疑問に答えをくれる、そんな立ち位置の作品でした。